国民投票法案の衆院採決阻止!

4・12─13 国会包囲闘争を連続的にたたかいぬく

 4月12日、13日の両日、安倍政権が国民投票法案の衆院憲法調査特別委員会(12日)、衆院本会議(13日)における採決を強行しようとしていたまさにそのときに、全学連は国会包囲闘争に連続的に決起した。
 日本共産党中央は、国会内において粛々と審議に参加し、政府・与党にたいして「慎重審議」を弱々しくお願いしていたにすぎない。彼らは、国会前に集まった「全労連」の労組員にたいしても、ただただ「徹底審議を要求しましょう」と呼びかけていた。日共中央は、院内かけひきの圧力手段とするためにのみ労組員たちを国会前に動員していたのだ。
 全学連はこうした日共系の「慎重審議」要求運動をのりこえ、改憲・国民投票法制定阻止の闘いを〈反戦反安保・ネオファシズム反動化阻止〉の闘いとして断固たたかいぬいた。
◆4月12日 衆院委員会採決を許さずたたかう ◆4月13日 国会に向け怒りのデモ
◆4月13日 「本会議採決阻止!」国会に向け怒りのシュプレヒコールを叩きつける

国民投票法案の衆院採決を絶対に阻止しよう!
4・12─13国会包囲闘争に起ちあがろう!



 すべての学友の皆さん! 
 安倍政権はいま、憲法改悪への突破口を切り拓くために、国民投票法を今国会においてなにがなんでも制定しようと血眼になっている。政府・与党は、四月十二日に衆議院特別委員会において、そして十三日には衆院本会議において、与党単独で国民投票法案の採決を強行するという政治日程を居丈高にぶちあげている。事態は極めて切迫している。
 すべての皆さん! 安倍政府による衆院採決を絶対に阻止するために、4・12―13国会包囲闘争に起ちあがろう!

◆〃ブッシュ押しつけ憲法〃の制定を阻止しよう!

 安倍政権はいま、国民投票法の制定に突進するとともに、現行憲法のもとでの「集団的自衛権行使」の合憲化へと現実的に着手した。そしてまさにこれらを手みやげとして、四月二十六日も訪米し、アメリカ大統領・ブッシュとの首脳会談をおこなおうとしている。
 いまブッシュ帝国は、イラク侵略戦争の大敗北と中国・ロシアの政治的・軍事的対抗の強まり、そしてアングロアメリカ同盟の盟友たるブレアのイギリスのイラクからの遁走=イラク開戦以来形成されてきた米英日のハーケンクロイツ同盟の根底からの瓦解という事態に直面している。「一超」世界支配の崩落の危機に瀕しているブッシュ政権は、この危機を突破するために、日米新軍事同盟を対中国・ロシア攻守同盟として強化することに血眼になっている。もちろん、自衛隊という名の日本国軍が、装備においてはイージス艦の保有など世界有数の水準にありながら、その戦闘能力においては、イギリス軍と大人と子どもほどの差があることは歴然としている。このことを熟知しているがゆえに、ブッシュ政権は、「明文改憲の前に集団的自衛権の行使に踏みだせ! 何年も待てない!」と叫びたてながら、自衛隊という名の日本国軍を米軍と一体化させ「ともに血を流す軍隊」として確立していくために、「集団的自衛権行使」の合憲化へと一刻も早く踏みきるように安倍政権に迫っているのだ。
 このブッシュ政権の要請に積極的に応えて、安倍政権は、「現行憲法のもとでも集団的自衛権を行使できる」と公然と宣言する意志をかため、そのために「有識者会議」なるものを今月中にも設置することを指示した。この会議の答申を受けるという形式をとって、@アメリカを狙った弾道ミサイルをMDシステムを駆使して撃ちおとす、A洋上戦闘の際に米軍を攻撃した艦船を自衛隊が攻撃する、Bイラクに展開中の米軍への攻撃にたいして自衛隊が反撃する、などの具体的な軍事行動について、政府としてすべて「合憲」であると宣言しようとしているのだ。このことは、すでにブッシュ政権とともに「対テロ」戦争や対中国侵略戦争の作戦計画を練りあげてきた安倍政権が、アメリカとともに中・露やイスラム諸勢力との戦争を遂行する覚悟をしていることをはっきりと示しているのだ。
 こうして現行憲法のもとでの「集団的自衛権行使」の合憲化に踏みきるとともに、安倍政権は、憲法そのものの明文改定のために、国民投票法の制定に猪突猛進している。
 政府・自民党は、自民党案をたとえ少ない投票数でも国民投票で承認されたことにできるように、現行憲法に謳われている「国民の過半数」規定を―最低投票率を設けることなく―「有効投票の過半数」などとデタラメに解釈がえをしている。そしてまた、改憲反対運動を徹底的に弾圧するために、公務員労働者および教育労働者の「地位利用の投票運動」を禁止する項目や「組織」の「買収および利害誘導罪」を法案に盛りこんだ。現に、自民党の政治エリートや御用イデオローグたちは次々と吠えたてている。「自治労(自治体労働者の組合)や日教組にビラや機関紙の配布などの政治活動を自由にやらせてはならない」(自民党・船田元)、「教職員が卒業生に九条を守ろうという手紙を手渡すような運動を野放しにしてはならない」(中央公聴会における与党推薦の公述人・百地)と。まさに政府・与党は、「基本的人権」の「制限」を謳う自民党改憲案を先取りするかたちで、公務員労働者・教育労働者をはじめとするあらゆる改憲反対運動を弾圧する意志をむきだしにしているのだ。
 〈戦争放棄・戦力不保持〉を謳った第九条の破棄を核心とする憲法改悪の攻撃は、まさに日本をアメリカとともに「戦争をやれる国」へと現実的に飛躍させていくための画歴史的な反動攻撃にほかならない。この攻撃を、われわれは、断固としてうち砕くのでなければならない。

◆日米新軍事同盟の対中・露攻守同盟としての強化反対! 日米首脳会談反対!

 同時にわれわれは、日米両権力者による日米新軍事同盟の対中国・ロシア攻守同盟としての強化に反対するのでなければならない。まさにそのために、来る日米首脳会談の開催に断固として反対しよう。
 「一超」世界支配の崩落にのたうつブッシュ帝国にたいして、「大国ロシア」の復権を果たしたことへの自信をみなぎらせているプーチンのロシアが、胡錦濤の中国との同盟的結託を基礎に、石油・天然ガスを武器にして大逆襲を開始している。ブッシュ帝国が企んでいるポーランド・チェコへのミサイル防衛(MD)システムの配備にたいして猛然と反対し、これに立ちはだかっている。このロシアと結託を深めている胡錦濤の中国もまた、全世界に反米の包囲網を張り巡らすとともに、自国の核軍事力の強化に突き進んでいる。
 こうした中国・ロシアによる政治的・軍事的攻勢の強まり、そしてイギリスの離反のもとで、ブッシュ政権は、〃属国〃日本との日米新軍事同盟を対中・露攻守同盟として強化することに躍起となっている。そして安倍政権は、〈米―中新対決〉のまっただ中において、中国に「アジアの盟主」の座を奪われ政治的三流国へと転落した日本国家の危機を何としても突破するために、あくまでもブッシュ帝国にすがりつき心中する決意をうちかためている。
 すでにブッシュ政権は、日米新軍事同盟を中軸としつつ、これと米豪軍事同盟とをリンクさせることを狙って、安倍政権とオーストラリア・ハワード政権とに「日豪安保共同宣言」を謳いあげさせた(三月十三日)。まさにそれは、アメリカが頂点となり日本とオーストラリアを「属国」としてつきしたがえるかたちで、米日豪三角軍事同盟が形成されたことを意味する。日米首脳会談と日米安保協議委員会(2プラス2)は、アメリカ同盟体制の立て直しに血眼となっているブッシュ政権が、安倍政権を〃属国〃として固めなおし忠誠を誓わせる儀式以外のなにものでもない。
 われわれは、この日米首脳会談―日米安保協の強行を断じて許してはならない。

◆日共系の「反安保」なきインチキ「護憲」運動をのりこえたたかおう!

 この決定的な局面において、既成の平和運動は、その指導部の腐敗のゆえに、総瓦解状況を呈してしまっている。この危機を突き破り、いまこそ憲法改悪阻止闘争の爆発をかちとるために奮闘しようではないか。
 日本共産党の不破=志位指導部は、口先では「護憲」を掲げてはいても、国民投票法案の衆院採決を阻止する大衆闘争をまったく組織していない。彼らはいま、労働者人民・学生に闘いへの決起を呼びかけるのではなく、宣伝カーの上から、「いっせい地方選での日本共産党の躍進で改憲手続き法案の強行にストップをかけよう」などと日共への投票を呼びかけることにうつつを抜かしている。実に許し難いことに、われわれ学生や労働者・勤労人民を日共に一票を投じる存在へとおとしめているのだ。
彼らは、国民投票法案を「九条改憲と地続きの悪法」であり、その廃案を求めると主張している。だが、「地続き」などという捉え方じたいが、まったく間延びしているではないか。国民投票法案が成立させられるならば、次の国会から憲法審査会が開かれ改憲案の審議が開始されるだけでなく、三年後には国民投票制度が施行されるのだ。しかも彼らは、与党修正案にたいして、「不公正・非民主的な仕組み」というように、国民投票そのものは「国民の主権行使」として肯定した上で、この「権利」が保障されているかどうかを基準として与党案に反対しているにすぎない。だが、政府・与党はあらゆる改憲反対運動を圧殺することを企んでいるのであって、日共中央の主張は、こうした国民投票法制定の攻撃のファシズム的本質を押し隠すものなのだ。
 そもそも、日共指導部のいう「憲法改悪を許さないたたかい」なる方針は、たとえ彼らが「海外で戦争をやれる国づくり反対」と主張しているのだとしても、その内実は、日米安保条約の「建て前」である「日本の防衛」からはみ出すから悪いというものでしかない。このことは、裏から言えば、日米安保条約をその「建て前」(=日本防衛)通りに運用せよ、と要求しているにすぎない。実際、彼らは「護憲」を主張しながらも、「日本の防衛」のための「自衛の戦争」については積極的に是認し、そしてまた「自衛隊の海外での平和的活用」という代案を対置しているのである。このような「反安保」を完全に抜きさったインチキ「護憲」方針は、憲法改悪に反対する運動を内側から破壊するものではないか。
 「反安保」を完全に放棄した日共系のインチキ「護憲」運動をのりこえ、いまこそ憲法改悪とそのための国民投票法の制定を阻止するためにたたかおう!
 日本版ネオコンの安倍政権による憲法改悪の策動は、日米新軍事同盟に見合ったかたちでの改憲攻撃にほかならない。それは同時に労働組合破壊や学生自治会破壊、愛国心教育の制度化などの、日本を「戦争をやれる国」へと飛躍させるためのネオファシズム的反動諸攻撃と一体的にしかけられている。憲法改悪をうち砕くためには、日米新軍事同盟の対中国・ロシア攻守同盟としての強化に反対するとともに、憲法改悪の先取りとしてしかけられてきている一切のネオ・ファシズム的反動諸攻撃にも反対するのでなければならないのだ。
 まさにわれわれは、改憲・国民投票法制定阻止の闘いを、〈反安保〉の旗を高々と掲げ、〈反戦反安保・ネオファシズム的反動化阻止〉の闘いとして創造し、もって安倍ガタガタ政権の打倒をめざしてたたかおうではないか!
 国民投票法案の衆院採決強行を絶対に阻止するために、4・12―13国会包囲闘争に起ちあがろう!  (2007年4月10日)
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