海自イージス艦「あたご」による
漁船「清徳丸」への衝突・見殺し弾劾!

真相を闇に葬ろうとする福田政府・防衛省を許すな!


2・21 防衛省緊急抗議行動

 2月21日、全学連は、19日にひきおこされた海上自衛隊イージス艦「あたご」による漁船「清徳丸」への衝突・見殺しにたいする怒りに燃えて、防衛省にたいする緊急抗議闘争に起ちあがった。

抗議文
イージス艦「あたご」による漁船への衝突・見殺しを弾劾する!
真相を闇に葬ろうとする福田政府・防衛省を許さない!


(1)二月十九日午前四時、千葉県・房総半島沖において、海上自衛隊のイージス艦「あたご」が漁船「清徳丸」に衝突し、沈没させるという事件が発生した。
 衝突された漁船「清徳丸」は、船体を真っ二つに割られて沈没し、乗っていた吉清治夫さんとその息子の哲大さんの二人は厳冬の海に投げだされた。だが、「あたご」の艦長は、海に投げだされた二人を捜索することもせずに放置した。発表によれば、事件の第一報が防衛相・石破に伝わったのは事件発生から一・五時間後、首相・福田には二時間後、千葉県知事・堂本にいたっては五時間後であったという。このことは何を意味するのか? 海上自衛隊・防衛省・政府は、回避義務を怠った「あたご」の責任をおし隠すために、ウソのストーリーのでっちあげに狂奔していたのだ。そして、二人の漁民を口封じのために故意に見殺しにしたのだ。
 われわれは、このイージス艦「あたご」による「清徳丸」への衝突・見殺しを、そして政府・防衛省がグルになった真相の隠蔽を満腔の怒りをこめて弾劾する!
(2)「清徳丸」は、数隻の漁船とともに船団を組み、一列になって、マグロはえ縄漁の漁場へと向かう途中であった。この船団に、イージス艦「あたご」は真横から突進し、「清徳丸」を沈没させた。「あたご」は「清徳丸」を右手に見ていたはずであるにもかかわらず、回避義務を無視して直進した。報道によれば、「あたご」は、海上衝突予防法に定められているように右に舵をきることもなく、速度を落とすこともなく、衝突の一分前まで自動操縦を継続したという。
 だが、この「あたご」による衝突の責任を隠蔽するために、福田政府・防衛省は、ウソとごまかしの発表に狂奔している。第一に、「清徳丸」を発見した時刻を衝突の二分前と言ったり、かなり前の十二分前だと言ったりしてごまかしている。第二に、海自幕僚長は、「『あたご』からは緑の灯火しか見えなかった」「ブイかと思った」などと発表した。だが、他の仲間の船が証言しているように、「清徳丸」は赤と緑の灯火をつけて直進していたのであって、海自幕僚長の発表は「清徳丸」の進路をごまかすためのでっちあげなのだ。第三に、衝突の七分前から当直の交代・引き継ぎがなされていたという。「あたご」は、漁船の安全のための前方確認を怠っていたにちがいない。このことを完全に隠蔽しているのだ。第四に、「あたご」のレーダーは「清徳丸」をとらえていたにちがいないにもかかわらず、このことについて防衛省はまったく口を閉ざしている。しかも第五に、海上自衛隊は、「自身の手で調査する」と称して、真っ二つに割れた「清徳丸」の船首と船尾を横須賀基地内に運び入れた。これは、真相を隠蔽するため以外のなにものでもない。
 こうした防衛省のウソとごまかしに満ちた発表にたいして、すべての漁民が怒りをあらわにし、みずからの手で九十隻もの捜索の船を繰りだしている。
 われわれは、真相を闇に葬る福田政権を断じて許さない!
(3)今回の事態は、昨年十一月から三ヶ月にわたる軍事訓練を終えた「あたご」が、ハワイから日本に帰港する最中にひきおこされた。「あたご」は、弾道ミサイルにも対応できる最新鋭のレーダーシステム(SPY―1D(V))を搭載した、最新式のイージス艦であり、MDシステムの要をなすものなのだ。イラクやアフガニスタンの人民を血の海に沈めてきたアメリカ帝国主義の軍隊の属国軍として侵略戦争にますます加担しようとしている日本国軍、その横暴を今回の事態は象徴するものにほかならない。問題の根源は、日米新軍事同盟の強化にこそあるのだ。
 われわれは、イージス艦「あたご」による漁船「清徳丸」への衝突・見殺しを弾劾し、そして真相を闇に葬ろうとする福田政府・防衛省を断じて許さない。同時に、日本全土へのMDシステムの配備に反対し、日米新軍事同盟の強化反対の旗高くたたかいぬく決意である。わが闘いは、福田政権による「戦争をやれる国」づくりの策動を必ずや打ち砕くであろう!

 二〇〇八年二月二十一日

 内閣総理大臣・福田康夫殿
 防衛大臣・石破茂殿
全日本学生自治会総連合(委員長・奥野成喜)
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