辺野古新基地建設阻止! 日米共同の大軍事演習反対! TPP参加阻止!
野田政権の反動攻撃を打ち砕け!
11・12日米首脳会談反対闘争に決起


◆辺野古新基地建設阻止! 普天間基地撤去!
◆日米合同軍事演習反対!
◆日米新軍事同盟の強化反対!
◆独占資本支援・農畜産業切り捨てのTPP参加阻止!
◆原発の再稼働阻止!
◆全ての原発・核燃サイクル施設を即時停止し廃棄せよ!

◆消費税大増税阻止!
◆全世界で闘う労働者・人民との連帯してたたかうぞ!
◆野田政権の反動総攻撃を打ち砕くぞ!

 ハワイでのAPEC首脳会議にあわせ日米首脳会談がおこなわれようとしていた11月12日、全学連は首都中枢に「日米首脳会談反対!」の怒りの炎を噴き上げた。辺野古新基地建設とTPP交渉参加に突進する野田政権への憤激に燃えて、日米首脳会談に反対するデモンストレーションに起ちあがったのだ。日共中央はTPP交渉参加の運動を民主党内慎重派や自民党内の「反対派」議員への“応援団”へとおし歪めていた。また日米合同軍事演習と自衛隊の軍事演習に対しては、わずかに北海道での抗議行動など地域での取り組みに闘いを解消していた。この闘争歪曲をのりこえて、全学連は野田政権による安保強化・TPP参加の反動攻撃を打ち砕く闘いの方途を鮮明に指ししめしたたかったのだ。

辺野古新基地建設阻止! 日米共同の大軍事演習反対! TPP参加阻止!
11・12日米首脳会談反対闘争に起ちあがろう!

 
 全ての学友のみなさん! 来る11月12日・13日のAPEC首脳会議(ハワイ)にあわせて、日米首脳会談が行われようとしている。この会談において首相・野田は、日米安保同盟の強化と日本のTPP(環太平洋連携協定)参加をアメリカ大統領・オバマに誓約しようとしているのだ。これを絶対に許してはならない!
 米日両権力者は、沖縄県民をはじめとする労働者・学生の反対の声を傲然と踏みにじって、辺野古への米海兵隊新基地建設をごり押ししようとしている。そればかりではない。10月から11月にかけて米日両政府は、日本全土およびその近海において空前の大規模軍事演習を強行している。この演習に米日両権力者は、在日米軍・自衛隊をフル動員し、高速フェリーや貨物列車などの民間輸送機関をも活用している。米日両権力者による、日米新軍事同盟を対中・対露攻守同盟として飛躍的に強化するための諸攻撃に、われわれは断固として反対しよう!
 また野田政権は、APEC首脳会議でTPP交渉の大枠合意を策すオバマの強圧にこたえて、日本の交渉参加の表明にむけて突進している。農林水産業を破壊し労働者・学生に新たな貧困を強いる日本のTPP参加を決して許してはならない!
 全てのみなさん! われわれは、反基地運動やTPP参加反対の運動に起ちあがっている労働者・農漁民と固く連帯して、日米首脳会談反対の闘いをまきおこそう! 福島第一原発の大事故をひきおこしたにもかかわらず原発再稼働に突き進んでいる野田政権は、いまや反人民性をむき出しにして、安保強化・TPP参加・大増税とありとあらゆる攻撃を振り下ろしてきている。われわれは野田政権による一切の反動攻撃を学生・労働者の総力で打ち砕こうではないか! 「辺野古新基地建設阻止! 日米共同の大軍事演習反対! 日本のTPP参加阻止!」を掲げ、11・12日米首脳会談反対闘争に決意も固く起ちあがろう!

■辺野古新基地建設阻止! 自衛隊と米軍の大軍事演習反対! 日米新軍事同盟の対中・対露攻守同盟としての強化に反対しよう!

 野田政権は環境アセスメントの評価書を年内に沖縄県に提出することをぶちあげ、辺野古新基地建設の「具体的進展」を迫るオバマへの“手土産”にしようとしている。「来年6月までに、辺野古新基地の埋め立て認可を申請せよ」と傲岸に迫るオバマ政権にこたえ、閣僚を次々に沖縄に送りこみ県知事・仲井真を屈服させようとしている。
 米日両権力者は、海軍力増強を基礎に東・南両シナ海の制海権確立の策動を強める中国にたいする最前線拠点として、在沖米軍基地を強化することを策している。まさにそのために、2本のV字型滑走路と米空母も接岸可能な軍港を備えた辺野古新基地の建設に血眼となっているのだ。沖縄の労働者・人民の粘り強い反対の故に、新基地建設が進まないことに業を煮やしたオバマ政権は、普天間基地に新型輸送機オスプレイを配備することを表明し、“辺野古への新基地建設が進まないならば、普天間基地に居座るぞ”という脅しを、沖縄の労働者・人民にたいしてかけているのだ。
 首脳会談での辺野古新基地建設の誓約を絶対に許すな! 普天間基地を即時撤去させよう!
 いままさに米日両権力者は、対中国戦を想定しての大規模な軍事演習を連続的に強行している。10月27日から11月4日にかけて、海上自衛隊と米海軍は対潜水艦・対航空機・対艦船の戦闘を想定しての大規模海軍演習を強行している。(米海軍から原子力空母G・ワシントンなど艦艇20隻・兵員約9000人、海自からヘリ空母ひゅうが・イージス艦あたごなど艦艇30隻・航空機60機が参加。)さらに日本政府・防衛省はこの海軍演習と一体のものとして、11月10日から日出生台演習場をはじめ九州各地で、陸上自衛隊の過去最大規模の「島しょ防衛」訓練を強行しようとしている。(18日まで。人員5400名・車両1500両が参加。)この訓練に90式戦車4両を含む北海道の部隊を参加させるために、民間フェリーや貨物列車を動員しての長距離輸送訓練をも行おうとしている。これらの訓練は、南西諸島での中国軍との戦闘を想定した極めて実戦的な訓練であり、中国にたいする威嚇を狙った軍事的デモンストレーションにほかならない。
 初来日した米国防長官パネッタは防衛相・一川と会談し、「動的な日米防衛協力」を進めるという新たな合意を行った。いま、中国・胡錦濤政権が日本が大震災・福島原発事故により“沈没”の危機にあえいでいることを好機とみなして、海軍増強を基礎とした東シナ海・南シナ海での軍事行動を強めている。これに危機感を募らせている米日両権力者は、中国の策動に対抗するために、日米共同訓練や警戒監視活動、基地の共同使用を不断に強化・拡大していくことを確認したのだ。
 米日両権力者による大規模軍事演習の相次ぐ強行に反対しよう!
 さらに、野田政権は南スーダンPKOへの陸自派兵を閣議決定した。また、武器輸出三原則の緩和をもオバマ政権に誓約しようとしている。海外派兵拡大とMDミサイルなどの兵器輸出に道を開くこれらの攻撃にも断固として反対しよう!
 まさにいまオバマ政権は、野田政権とのあいだで日米新軍事同盟を飛躍的に強化するための策動に拍車をかけている。そして、この日米新軍事同盟を軸として、韓国やオーストラリアとの軍事同盟をリンクするかたちで、アジア太平洋版のNATOを構築することに必死となっているのだ。
 来る日米首脳会談は、「動的な日米防衛協力の強化」の名のもとに、日米新軍事同盟を対中国・対ロシア攻守同盟として飛躍的に強化することを謳いあげる場にほかならない。いまこそ「日米新軍事同盟の強化反対!」の怒りの声を突きつけよう!

■日本の農林水産業を壊滅させ、労働者・学生に「超格差社会」を強制するTPP参加を絶対に阻止しよう!

 野田政権は、日米首脳会談とAPEC首脳会議において、日本のTPP交渉への参加を表明することを狙っている。APECハワイ会議の場でTPPの「大枠合意」を宣言しようとしているオバマ政権が、「(日本の)参加判断を待つために作業を遅らせることはできない」と、野田政権に“さっさと参加を決断しろ!”と傲然と迫っている。このオバマ政権にたいして、野田政権は、APECで参加表明すれば「米国が最も評価するタイミング」などと“対米隷従”ぶりをむき出しにしているのだ。しかしこの日本のTPP参加を絶対に許すわけにはいかない!
 「例外なき関税撤廃」を原則とし、24分野にわたって規制緩和を行うTPPへの参加は、海外の安い農産物の流入を招き日本の農林水産業を壊滅させるものにほかならない。農山漁村を崩壊させ、震災による被害に苦しむ東北の人民をはじめとする数多の労働者・人民を失業と貧困にたたき込むものなのだ。そればかりではない。オバマ政権は「混合診療」解禁・営利企業の病院経営自由化を認めさせようとしている。これを受けいれれば、アメリカ同様、金持ちのみが高度な先進医療を受け貧困層は満足な医療も受けられない「医療格差」をもたらし、国民皆保険制度さえ脅かされるのだ。
 オバマ政権は米韓FTAをモデルに、一度関税撤廃・規制緩和したら二度と元に戻せないという「ラチェット条項」(逆進防止措置)を盛り込もうとしている。例えば、米国産牛肉の輸入を自由化した後でBSEが発生しても、輸入禁止にすることもできなくなるのだ。
 「アジアの成長のとりこみ」を不況打開策の軸とするオバマ政権は、人民元経済圏の構築を策す中国に対抗して、アジア太平洋地域に自らが主導して自由貿易圏づくりをすすめる足がかりを得ようと必死なのだ。オバマ政権は「2014年までに輸出を倍増させ200万人の雇用を創出する」という「国家輸出戦略」を実現するために、国家エゴをむき出しにしている。自国農業には莫大な補助金を出して手厚く保護する一方で、「加盟したい場合は裸で来い(例外は一切作るな)」「農業切り捨てを怖れるな」などと叫び、日本の関税・非関税障壁を完全撤廃させ日本市場のっとりを策しているのだ。
 これにたいして野田政権は、東アジア自由貿易圏を日本をほしあげるかたちで構築しようとしている中国政府に対抗するために、オバマとの結託の道を選び取ろうとしているのだ。日本の一部の独占資本家どもは、未曾有の円高に直撃され、かつ新興国・米欧の市場争奪をめぐって中国・韓国に劣勢を強いられていることに焦りを募らせ、ヒステリックにTPP早期参加を叫んでいる。野田政権は自らの生き残りしか眼中にない強欲な独占資本家どもの要求にこたえて、TPP交渉参加を決断しようとしているのだ。独占資本救済のために労働者・農漁民に犠牲を強いるTPP参加を絶対に阻止しよう! 米国産牛肉の輸入制限緩和を許すな!

■11・12日米首脳会談反対闘争に起ちあがろう! 野田政権の安保強化・TPP参加・原発再稼働の総攻撃を打ち砕け!

 われわれはいまこそ日米首脳会談に断固として反対し、野田政権の安保強化・TPP参加・原発再稼働の総攻撃を打ち砕くのでなければならない。
 日本共産党の不破=志位指導部は、政府にたいして「普天間基地の無条件撤去を求めて米国と本腰の交渉を行う」ことを求めている。彼らは、「日本防衛」という「安保の建前」に反するということをもって辺野古新基地建設に反対しているにすぎない。これは「安保の建前どおりの運用」を政府に求めるにすぎず、“中国の脅威から日本を守るため”と称して新基地建設や軍事演習に突き進む野田政権にたいして無力ではないか。われわれは「反安保」を放棄した既成反対運動をのりこえ闘おう!
 オバマ政権は日本・韓国・豪州とともにASEAN諸国を巻き込んで、中国を封じ込めることを策している。辺野古新基地建設や軍事演習の拡大は、その中軸をなす日米新軍事同盟を現実的に強化する攻撃にほかならない。われわれは「日米新軍事同盟の強化反対!」の旗高く闘おう! 中国政府による米・日に対抗しての反人民的な尖閣領有策動や海軍力増強に反対しよう! 「米−中露の核軍事力増強競争反対!」の革命的スローガンをも掲げて闘おう!
 さらにわれわれは野田政権によるTPP参加を絶対に阻止しよう! 「アジアの成長のとりこみ」を企む日本帝国主義の新植民地主義的侵略に反対しよう!
 野田政権は福島原発事故という世紀の核惨事を引きおこしておきながら、原発再稼働に血道をあげている。事故で停止した玄海原発4号機を早くも再稼働させた。さらに大飯原発や伊方原発など定期点検で停止した原発の再稼働を狙っているのだ。そればかりかベトナムやインドにたいして原発プラントを輸出することを相次いで宣言した。われわれは反戦反安保・TPP参加阻止の闘いを原発・核開発反対の闘いと一体のものとして、「原発再稼働阻止! 全ての原発を即時停止し廃棄せよ!」をも掲げて闘おうではないか!
 全ての学友のみなさん! いま米日欧の帝国主義権力者どもはEU発国際金融危機の勃発と世界同時不況に怯え、一切の犠牲を労働者・人民に転嫁して危機のりきりを策している。アメリカで、ヨーロッパ各国で、労働者・学生が失業と貧困を強制する政府・独占ブルジョアどもにたいする憤怒に燃えて闘いに起ちあがっている。アメリカと自由貿易圏をなし新自由主義的改革を強制されてきたチリなどの南米諸国でも、労働者・学生が新自由主義的な教育制度や社会保障制度改悪に反対してストやデモに起ちあがっている。全世界で貧困と圧政に抗して起ちあがる労働者・学生とプロレタリア国際主義にもとづいて固く連帯し、いまこそその最先頭に立とう!
 野田政権が振り下ろす安保強化・TPP参加・大増税・原発再稼働などの一切の反動攻撃を学生・労働者の団結でもって断固として打ち砕こう! 11・12日米首脳会談反対闘争に決意も固くともに起ちあがろう!
(11月2日)
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