野田訪米・日米首脳会談反対!
日米新軍事同盟の強化反対! 大飯原発再稼働絶対阻止!

4・29国会・首相官邸包囲闘争に決起

◆野田訪米・日米首脳会談反対!
◆大飯原発再稼働絶対阻止!
◆日米新軍事同盟の強化反対!
◆消費税大増税を許すな!
◆社会保障の切り捨て反対!
◆野田反動政権を打倒するぞ!

 全学連のたたかう学生は、野田が日米首脳会談のために訪米しようとしていた4月29日、国会・首相官邸包囲闘争に勇躍決起した。野田政権が日本の労働者・学生・人民に打ち下ろす原発再稼働、日米新軍事同盟の強化、消費税大増税の反動諸攻撃を断固として打ち砕くぞ! 反動性をむきだしにした野田政権を打倒するぞ! この烈々たる決意に燃えてたたかいぬいたのだ。
 民主党政権の首相として初めてアメリカを訪米した野田は、オバマとの会談において、「日米同盟はアジア太平洋地域における平和、安全保障、安定の礎」とうたい上げ、「動的防衛協力」をシンボルとして押しだした。まさにそれは、中国主敵の軍事戦略を打ち出したオバマ政権とこれに隷従する野田政権とによって、中国封じ込めのための攻守同盟として日米新軍事同盟の飛躍的な強化が画されたことを意味する。
 日米首脳会談をまえにした既成指導部の闘争放棄を弾劾し、全学連のたたかう学生は、日米新軍事同盟の強化に反対する烈々たる闘志に燃え、「野田訪米・日米首脳会談反対!」を掲げて闘ったのだ。
 警察権力は右翼ごろつき分子どもを突撃隊として差し向けるという挙に出た。この国家権力のネオ・ファシズム的な大弾圧を打ち破り、全学連の学生たちは、国会・アメリカ大使館・首相官邸に向けて戦闘的デモをうちぬいた。

  

大飯原発の再稼働を絶対に阻止しよう!
日米安保同盟の強化反対! 消費税増税阻止!
4・29国会・首相官邸包囲デモに起ちあがろう!

反動野田政権を怒りで包囲し打ち倒そう!


 みなさん! 野田政権は今、全国でまきおこる労働者・学生の「原発とめろ」の声を傲然と踏みにじり、関西電力・大飯原発3、4号機の再稼働に突進している。「電力危機」を叫び「原発の即時再稼働」を強硬に求める独占資本家の要求に全面的に応えて、野田政権は全原発が停止する五月五日以降、一刻も早く原発再稼働を強行しようとしているのだ。今こそ私たちは、野田政権による原発再稼働を阻止するために起ちあがろう!
 首相・野田は四月三十日の米大統領オバマとの首脳会談において、沖縄・辺野古への米海兵隊新基地建設や米軍のグアム移転費三一億ドルの拠出を誓約しようとしている。さらに野田政権は、今国会において、消費税増税法案を成立させようともしている。
 私たちは今こそ、対米隷従・独占資本救済の本性をむきだしにし、労働者・学生に戦争と貧困とさらなる放射能禍を強制する野田政権を、労働者・学生の怒りで包囲し打ち倒そう! 4・29国会・首相官邸包囲デモに起ちあがろう!

原発再稼働を断固阻止しよう!

 今、全国各地で労働者・学生・市民が「再稼働反対」の声をまきおこしている。滋賀県知事や京都府知事もまた再稼働に異を唱えている。これにたいして野田政権は、「必ず地元の同意を得る」という前言をいとも簡単にひるがえし、「地元の同意が義務づけられているわけではない」(官房長官・藤村)などと居直っている。野田政権は、地元自治体や住民の反対の声にたいしては「理解を得る努力」をしたという体裁だけをとりつくろい、首相・野田、経済産業相・枝野、原発相・細野、官房長官・藤村や民主党政調会長代行・仙谷らごく一部の「関係閣僚」だけで強権的に再稼働の決定を下そうとしているのだ。なんと傲岸なことか!
 この原発再稼働をなんとか正当化するために、野田政権は、今夏の「電力不足」の危機を大々的に煽りたてている。だがこれは、供給は小さく需要は大きく見積もった、再稼働のためのデマ・キャンペーンにほかならない。現に政府や関電の試算は、他の電力会社からの融通分や揚水発電による供給を意図的に小さく見積もったものなのだ。
 しかも野田政権は、何の地震・津波対策も講じないままに大飯原発を再稼働させようとしている。野田政権がわずか三日間で策定した原発の「新安全基準」では、防波堤のかさ上げや免震施設の設置などの肝心な対策はすべて先送りされているのだ。いやそもそも大飯原発の建屋は、コンクリートに塩分が含まれ劣化が著しいために、ひとたび地震に襲われるならばもろくも崩れさる危険すらあると言われている。多くの地震学者たちがさらなる大地震・大津波の危険を警告しているなかで、この原発を再稼働させることほど危険なことはないのだ。
 こうした都合の悪い事実についてはひた隠しにし、野田政権はなにがなんでも原発再稼働を強行しようとしている。まさにそれは、独占資本家の要求に応えるためにほかならない。
 今、日本の独占資本家どもは、「電力需給の見通しを出してもらわないと、事業計画が立てられない」(経済同友会・長谷川)、「政府が再稼働のゴーサインを出し、地元の了解が得られることを切に願う」(日商・岡村)などと野田政権に圧力をかけている。これに応えて野田政権は、「福島原発事故の原因究明」も「過酷事故への安全対策」もそっちのけにして、地震の巣の上に立つ危険な原発の再稼働に突き進んでいるのだ。
 私たちは今こそ、野田政権による大飯原発3、4号機の再稼働を絶対に阻止しよう!

日米新軍事同盟の強化を許すな!

 首相・野田は、四月二十九日にも訪米し、オバマとの首脳会談(四月三十日)において「日米同盟の深化」をうたいあげようとしている。これに先立って日米両政府は、在日米軍再編にかんする「共同文書」をとりかわそうとしている。
 この「共同文書」において野田政権は、オバマ政権の要求に従って沖縄・辺野古に米海兵隊の新基地を建設することを誓約するとともに、米軍が普天間基地に居座ることをも合意しようとしている。野田はことあるごとに「沖縄の負担軽減」と言う。だが、政府が「沖縄の負担軽減」の名のもとに推し進めていることは、沖縄の在日米軍基地の飛躍的な強化以外のなにものでもない。
 しかもオバマ政権は、今後十年間で最低四九〇〇億ドルの軍事費削減を法的に定められているがゆえに、その穴埋めとして、属国とみなした日本から莫大な在日米軍再編費をまきあげようとしている。これに応えて野田政権は、「共同文書」において、在沖米軍のグアムへの移転費用として、従来の二八億ドルからさらに上乗せし、三一億ドル(約二五四〇億円)もの巨費を拠出することをオバマ政権にたいして誓約しようとしている。沖縄からグアムに移転する海兵隊の兵員数は約八〇〇〇人から約四七〇〇人へと大幅に減るにもかかわらず、アメリカの物価上昇分などというこじつけの理由でもって、野田政権は日本民衆から収奪した血税をオバマ政権にたいして増額して差しだそうとしているのだ。そればかりか野田政権は、普天間基地の改修費用(つまり、米海兵隊が居座るための費用)に八年間で二五〇億円、さらにはテニアン(米自治領北マリアナ諸島)などの米軍基地整備費用まで負担しようとしている。「財政危機」を煽りたて、貧困にあえぐ労働者・学生にたいしては消費税大増税の攻撃を振りおろす他方で、野田政権は、アメリカには民衆から収奪した税金をどんどん献上しているのだ。
 オバマ政権は、東・南シナ海の制海権奪取を企む中国・胡錦濤政権の策動にたいして、「南シナ海を中国の勢力圏にさせない」と明言し、米軍の大再編・強化にのりだしている。普天間基地への米海兵隊の居座り、辺野古への新たな基地の建設――これらは、日本列島を対中国の最前線基地として強化する攻撃にほかならない。
 警戒しよう! 野田政権は四月中旬、北朝鮮の「ミサイルの破片落下の危険性」を仰々しく煽りたて、自衛隊のPAC3部隊などを石垣島などの南西諸島に大々的に展開させた。まさにこれは、〃国民の安全を守るためには、自衛隊や米軍基地は必要だ〃という意識を植えつけ、自衛隊の南西諸島配備や辺野古新基地建設への道を掃き清める工作でもあるのだ。
 私たちは沖縄をはじめとする日本全土を対中国の最前線拠点とする策動を断じて許してはならない! 米日両権力者による日米安保同盟の強化に反対しよう!

「エネルギー政策転換」要求運動をのりこえたたかおう!

 野田政権による原発再稼働・安保強化・消費税大増税の攻撃を阻止しうるか否か――まさにそれは、学生・労働者の闘いにかかっている。
 だがこのときに、労働組合のナショナルセンターである「連合」の古賀指導部は、「最終的には原子力エネルギーに依存しない社会をめざす」としつつ、「短期的な課題」としては「停止中原発の活用」を検討せよ、と主張している。野田政権が「中長期的には『脱原発依存』」などとおしだしながら当面の原発再稼働を正当化しているときに、これとウリ二つの主張ではないか。労働組合の名において野田政権の原発再稼働を支えている「連合」指導部を弾劾しよう!
 他方、日本共産党の不破=志位指導部は、「事故の原因究明ぬき、規制機関ぬきの再稼働はありえない」と主張している。多くの労働者・学生が「再稼働絶対反対」の声をあげているときに、日本共産党中央は、条件付きの「再稼働反対」しか言わないのだ。
 彼らは、野田政権が大飯原発再稼働の「妥当」決定を下したことにたいしては、「いまから原発に頼らない電源対策や節電対策に取り組むことこそ政府の責任です」と言う。政府の言う「電力危機」の土俵に完全にはまりこみ、「電力不足」をいかに回避するかの代案の捻出に腐心しているのが日本共産党中央なのだ。「電力危機」を叫ぶ独占資本家の顔色をうかがい、〃電力供給に責任を持つ党〃としてみずからをおしだそうとしているからこそ、日本共産党中央は政府の言う「電力危機」なるデマ・キャンペーンに足をすくわれてしまっているのだ。
 日本共産党中央のように、「日本国家のエネルギー安定供給」という政府・独占資本家の土俵にのっかったうえで「エネルギー政策の転換」を政府にお願いすることによっては、原発再稼働を阻止する力をつくりだすことは決してできない。野田政権は今、「資源小国・日本」の「エネルギー安全保障」という国家的目的を実現するとともに、核兵器製造の技術的基盤を確立するという国家戦略にもとづいて原発再稼働に突き進んでいる。この国家戦略の反人民性を暴きだし、国策にもとづく原発・核開発を許さないという学生・労働者の闘いをつくりだしていくことによってこそ、原発再稼働を阻止する道は切りひらかれるのだ。
 みなさん! 私たちは今こそ、日本共産党系などの「エネルギー政策転換」要求運動をのりこえ、原発再稼働阻止の闘いを大きく巻きおこそう! 全国で「再稼働反対」の闘いに起ちあがっている労働者・学生・市民と連帯し、〈全原発・核燃料サイクル施設を即時停止・廃棄せよ〉のうねりをつくりだそう!
 日本を対中国の最前線拠点とすることを絶対に許してはならない。辺野古への米海兵隊新基地建設阻止! 米軍の普天間基地居座りを許すな! 日米新軍事同盟の対中・対露攻守同盟としての強化そのものに反対し、反戦反安保の闘いの高揚をつくりだそう! 中国・ロシアによる対米対抗の核軍事力増強にも反対し、「米―中・露の核軍事力増強競争反対!」を掲げてたたかおう!
 それとともに私たちは、消費税増税や社会保障制度の改悪、日本の農畜産漁業を壊滅に追いこむTPP参加に断固として反対しよう! 野田政権が「社会保障の充実の財源として消費税増税が必要だ」などというのは、まったくのペテンでしかない。「社会保障と税の一体改革」と称して野田政権は、大増税とともに社会保障の切り捨てをも強行しようとしているのだ。なにが「国民全体で負担を分かち合う」だ! 貧困に苦しむ労働者・民衆には大増税の攻撃を振りおろしつつ、莫大な内部留保を溜めこんでいる大企業にたいしては法人税を減税しようとしているのが野田政権ではないか。
 私たちは今こそ、反人民性をむきだしにした野田政権による原発再稼働・安保強化・消費税大増税を断固として打ち砕こう! 「連合」指導部の抑圧に抗してたたかう労働者と連帯し、反動野田政権を打倒しよう! 4・29国会・首相官邸包囲デモに今こそ起ちあがろう! 
(四月二十五日)

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