海自揚陸艦「おおすみ」による釣り船への衝突・転覆事故弾劾!

1・17対防衛省抗議闘争

  ◆政府・防衛省による真相の隠蔽を許すな!
  ◆秘密保護法撤廃!
  ◆日本版海兵隊の創設阻止!
  ◆日米新軍事同盟の強化反対!
  ◆日本の軍事強国化阻止!


 1月17日、首都圏のたたかう学生たちは、「海自揚陸艦『おおすみ』による釣り船への衝突・転覆事故弾劾!」を掲げ、防衛省にたいする緊急抗議闘争に決起した。

   抗議文                  
二名を死においやった海自揚陸艦「おおすみ」による釣り船への衝突・転覆事故弾劾!
安倍政権による真相の隠蔽を許さない! 日本の軍事強国化阻止!


(1)一月十五日午前八時、広島県大竹市・阿多田島沖の瀬戸内海において、海上自衛隊の揚陸艦「おおすみ」が釣り船「とびうお」に衝突するという許しがたい事件が発生した。全長一七八メートルもの巨大な揚陸艦に衝突された釣り船(七・六メートル)はひとたまりもなく転覆させられ、船長と釣り客三人は冷たい冬の海に投げ出された。船長と釣り客一人は岩国市内の病院での救命処置にもかかわらず死に追いやられた。われわれは、二名の尊い生命を奪いさった海自揚陸艦「おおすみ」による釣り船への衝突・転覆事故を満腔の怒りをこめて弾劾する!
 生還した釣り客は次のように証言している―一度は「おおすみ」を追いこした釣り船にたいして、「おおすみ」は右後方から加速して急接近したばかりか、釣り船までほんの四〜五メートルに接近するまで警笛も鳴らさなかった、と。多くの船舶が通る海域において「おおすみ」が「そこのけそこのけ軍艦が通る」とばかりに、ろくな見張りも行わず、釣り船を転覆においやったのは明らかではないか! 安倍政権による大軍拡政策のもとで増強される自衛隊の横暴きわまる蛮行を絶対に許さない!
 政府・防衛省および海自当局は、当然にも記録されているはずの航行情報をいっさい公開していない。そればかりではない。防衛省幹部に至っては「並走していたが釣り船が左斜め後ろから向かってきた」などといっさいの責任を釣り船におしつけようとしているではないか。秘密保護法の制定を強行した安倍政府・防衛省が、真相を隠蔽し釣り船に責任転嫁することを、われわれは断じて許さない!

(2)今回の事件は、「おおすみ」が大規模改修工事を行うために、海自・呉基地から岡山県の造船所に向かっている最中に引き起こされた。安倍政権はこの巨大な揚陸艦を、今後導入するオスプレイや水陸両用車を搭載・運用できるように、改修を施そうとしていたのだ。
 すでにこの「おおすみ」は、昨年七月の浜大樹上陸演習において敵地侵攻訓練の中核を担った。それと同時期にアメリカで強行された日米共同の島嶼奪還訓練「ドーン・ブリッツ」においては、「おおすみ」の同型艦「しもきた」に米海兵隊のオスプレイが着艦する訓練が強行された。まさに、安倍政権は三隻保有するこの「おおすみ」型揚陸艦を、創設しようとしている日本版海兵隊―対中国侵略戦争の敵地侵攻を米海兵隊とともに担う文字通りの〃侵略部隊〃―の中核をなす艦船として強化しようとしているのだ。日米新軍事同盟の強化を基礎に、日本の軍事強国化に突進する安倍ネオ・ファシスト政権。このネオ・ファシスト政権のもとで、飛躍的に強化されている日本帝国主義軍隊のこのうえない反人民性を満天下に示したのが、今回の事件にほかならない。安倍ネオ・ファシスト政権がおしすすめる日本の軍事強国化を断じて許さない! 日米新軍事同盟の対中国攻守同盟としての飛躍的強化に反対する!

(3)われわれは揚陸艦「おおすみ」による釣り船への衝突・転覆事故を弾劾し、事故の真相の隠蔽を策す安倍政府・防衛省を断じて許さない! 日本版海兵隊の創設や敵基地攻撃能力の獲得など、新たな防衛計画大綱にもとづく日本国軍の大増強に断固として反対する! 集団的自衛権行使の合憲化反対! 秘密保護法撤廃! 辺野古新基地建設阻止! われわれは、日米新軍事同盟の強化・日本の軍事強国化、〈軍国日本〉再興のための憲法改悪など安倍政権がおしすすめる反動攻撃を、木っ端微塵に粉砕するために断固としてたたかうものである。たたかう労働者・人民と固く連帯し、反ファシズムの統一戦線を構築し、もって安倍政権を労働者・学生の実力で打ち倒す!

二〇一四年一月十七日

 内閣総理大臣・安倍晋三殿
 防衛大臣・小野寺五典殿

全日本学生自治会総連合(酒井委員長)
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