日米首脳会談粉砕!

4・24全学連デモ

 ◆日米首脳会談粉砕! 日米新軍事同盟の強化反対!
 ◆辺野古新基地建設阻止!
 ◆日本のTPP参加反対!
 ◆集団的自衛権行使の合憲化阻止!

 ◆
米-中露の核軍事力増強競争反対!
 ◆「反安保」を放棄した日共系平和運動をのりこえたたかおう!

 4月24日、首相・安倍とアメリカ大統領オバマが、東京・元赤坂の迎賓館において会談をおこない、「強固な日米同盟」をうたいあげようとしていたまさにそのとき、全学連は、「日米首脳会談粉砕!」「日米新軍事同盟強化反対!」の戦闘的デモに決起した。
 


 すべての学生のみなさん! 四月二十四日にアメリカのオバマ大統領が来日し、安倍首相との首脳会談において、「日米同盟の強化」を宣言しようとしています。この場において米・日両権力者は、日米の新ガイドライン(=対中国戦争計画)の策定、辺野古新基地建設の「着実な実施」、さらには米・日による東南アジア諸国への武器供与といった中国封じ込めのためのあらゆる戦争政策をおしすすめていくことをうたいあげようとしているのです。まさに今回の日米首脳会談は、日米新軍事同盟の対中国攻守同盟としての飛躍的強化を画するものであり、東アジアにおける戦乱の危機の激化をもたらすもの以外のなにものでもありません。日米首脳会談に断固として反対しよう! 闘争放棄を決めこむ日本共産党指導部を弾劾し、安倍・オバマを反戦・反安保の怒りで包囲しよう! 四月二十四日、首相官邸・米大使館にたいするデモに、すべての学生は集まろう!

日米新軍事同盟の対中国攻守同盟としての飛躍的強化を許すな!

 オバマ来日の露払い役として日本を訪問したヘーゲル米国防長官は、安倍首相や小野寺防衛相との会談において、「集団的自衛権行使」の合憲化について「支持」を表明するとともに、新ガイドライン(「日米防衛協力の指針」)に反映させることを確認しました。この合意にふまえ、首脳会談において、米・日の最高権力者が、新ガイドラインの完成にむけた作業を加速させることを宣言しようとしているのです。
すでに彼らは、現行ガイドライン(一九九七年)にもとづいた「調整メカニズム」(米・日両軍および両国の官僚からなるそれ)を再編・強化し、新たに「常設」するという方針をうちだしました。安倍政権は、この機関の担い手を日本版NSC(国家安全保障会議)と自衛隊にすることをたくらんでいます。これこそは、米・日合同の戦争司令部にほかなりません。彼らは、「平時」でも「有事」でもない「グレーゾーン事態」への「シームレスな(継ぎ目のない)対処」の名のもとに、米・日合同の戦争司令部のもとに恒常的に準臨戦態勢をとろうとしているのです。中国を軍事的に威嚇するこの米・日両権力者の策動に反対しよう!
 さらに彼らは、辺野古新基地建設のために「引き続き協力する」ことを、沖縄の労働者・学生の反対の声をふみにじって、傲然とうたいあげようとしています。この辺野古につくられようとしている新基地は、二本の一八〇〇メートル級「V字型」滑走路や一〇〇機ものオスプレイを駐機できる駐機場、強襲揚陸艦を接岸できる護岸などを備えた、米軍の一大軍事拠点にほかなりません。オバマ政権は、「統合アクセス作戦構想」と称する対中国の軍事作戦構想にもとづいて、沖縄を対中国の最前線拠点としてうち固めようとしているのです。これにこたえて、辺野古沿岸部埋め立てのためのボーリング調査の実施を約束しようとしている安倍政権を許すな!
まさに来る日米首脳会談は、安倍・オバマの両権力者が―TPP交渉問題や「歴史認識」問題をめぐる軋轢を抱えながらも―日米新軍事同盟の対中国の攻守同盟としての飛躍的強化を宣言する儀式にほかなりません。
 日本訪問につづいて中国を訪れたヘーゲル国防長官と中国の常万全国防相とは、中国が設定した尖閣諸島上空を含む防空識別圏をめぐって、真っ向から激突しました。「米国は日米安保条約で定められた防衛義務を完全に果たす」と突きつけたヘーゲルにたいして、中国国防相は「核心的利益を守るために、妥協も譲歩も取引もしない。脅威に即応する準備はできており、戦えば勝つ」と正面から対峙する意志を誇示したのです。
このようにいま、米・中の政治的・軍事的対立はいやましに高まっています。ロシアのプーチン政権が強行したウクライナへの公然たる軍事侵略とクリミア自治共和国の併合。これを阻止することができなかったオバマ政権は、東アジアでは中国の「力による現状変更」は許さない≠ニばかりに、対米攻勢を強める中国にたいする巻き返しにうってでているのです。「アジア太平洋へのリバランス(再均衡)」をうたう軍事戦略にもとづいて、日本をはじめとする同盟諸国及びフィリピンなどの東南アジア諸国を動員するかたちで対中国の軍事包囲網の形成を急ピッチでおしすすめようとしているのです。これにたいして、アメリカの力の低下≠みてとった習近平政権が、「海洋強国」をうたう軍事戦略にもとづいて、東シナ海・南シナ海と西太平洋の海・空域における軍事行動をここぞとばかりにくりひろげています。まさにいまアジアの覇権をかけて米・中が激突するただなかで、日米両権力者が中国にたいして「力強い日米同盟」の結束をうたいあげることは、東アジアにおける戦乱の扉を開くもの以外のなにものでもありません。

「集団的自衛権行使」の合憲化反対! 日本の軍事強国化阻止!

オバマ政権が、十年間で五〇〇〇億ドルもの軍事費削減を迫られているもとでもなお中国を封じこめるために、日本に「フル(十全な)パートナー」としての「役割拡大」を求めていること。このオバマ政権の要求を渡りに船として、安倍政権は新ガイドラインの策定などの日米新軍事同盟強化のための策動に突きすすむとともに、これを基礎として、日本国家じしんを「自前の軍事力」を有した一流の軍事強国≠ヨと飛躍させようとしているのです。
 現に安倍政権は、新ガイドラインの策定にまにあわせるために「集団的自衛権行使」の合憲化を急ぐとともに、「水陸機動団」(日本版海兵隊だ!)の新設や「敵基地攻撃能力」保持のための策動をおしすすめています。それと同時に、軍事演習の実施にさいして自衛隊のミサイル部隊や戦車を運搬するために民間船舶を動員しているのが安倍政権です。それは、「国家安全保障会議(NSC)の司令塔機能の下、平素から国として総力をあげて主体的に取り組む」(安倍政権としての初の「防衛計画の大綱」)こと、すなわち、戦争遂行のために労働者・人民を動員する体制を構築するという悪らつなたくらみをしめすものにほかなりません。国家総動員体制の構築・強化に反対しよう! 日本型ネオ・ファシズム支配体制の強化を許すな!

「反安保」を放棄する共産党系平和運動をのりこえたたかおう!

首脳会談において日米新軍事同盟の対中国攻守同盟としての飛躍的強化を宣言しようとしている米・日両権力者にたいして、断固たる反対闘争を巻きおこそうではありませんか!
日本の反対運動の指導部、とくに日本共産党の不破=志位指導部は、日米首脳会談に反対すべきことを労働者・民衆によびかけることを完全に放棄しています。日米安保同盟の一大強化を画する攻撃がふりおろされているこのときに、闘争放棄を決めこむとは、労働者・学生にたいする大裏切りではありませんか。
第一に、彼らは、辺野古新基地建設をはじめとして日米新軍事同盟の現実的強化に突きすすむオバマ政権にたいして弾劾の一言すら発しません。新ガイドラインによって日本全国の民間の港湾・空港施設、道路、病院などを米軍に使用させることを居丈高に突きつけたり、沖縄の労働者・民衆にさらなる基地被害を強いることをもいとわずに辺野古に巨大軍事基地をおしつけようとしているのが、オバマ政権ではありませんか。にもかかわらず、オバマ政権への怒りのひとかけらもないのが共産党指導部なのです。
 第二に、彼らの掲げる「安倍政権の『海外で戦争をする国づくり』に反対する」という運動方針から、安保に賛成の「保守層」に自党への支持を広げるために、「反安保」を意図的に抜きさっているのが、共産党指導部なのです。
 「反安保」を放棄した共産党系平和運動をのりこえ、いまこそ「日米首脳会談反対! 日米新軍事同盟の強化反対!」の闘いに起ちあがろう!

戦争準備に突進する米・日両権力者に怒りを!

新ガイドラインの策定に反対しよう! これこそは、自衛隊が―たんに米軍の「後方支援」にとどまることなく―米軍とともに最前線で中国にたいして武力行使することを核心的内容とする対中国の戦争計画にほかなりません。
 安倍政権がいま全体重をかけて「集団的自衛権行使」の合憲化を強行しようとしているのは、それを新ガイドラインの策定にとって不可欠なものとして位置づけているからにほかなりません。安倍政権が吹聴する「限定容認」論=「『必要最小限の自衛権』には集団的自衛権も含まれる」などという詭弁を許してはなりません。いかなる事態を「放置すれば日本の安全に重要な影響を与える」事態とみなすかは、戦争司令部たる日本版NSCの胸先三寸なのです。「限定容認」論なるものは、「敵」とみなした国家(中国)にたいする自衛隊の出兵と武力行使をフリーハンド化するという政府・権力者のドス黒い野望を労働者・人民におし隠すためのマヤカシにほかなりません。「集団的自衛権行使」を「合憲」とする閣議決定の強行を許すな!
 辺野古新基地建設を阻止しよう! 実力阻止闘争に起ちあがる沖縄の労働者・学生と連帯して、〈基地撤去・安保破棄〉めざしてたたかおう!
 日米安保同盟の強化の策動に反対するとともに、中国政府の戦争挑発と核軍事力増強にも反対しよう! プロレタリア・インターナショナリズムに立脚して、日・中両国人民の連帯を創造しつつ、反戦闘争を国際的に推進すること―これこそが東アジアにおける戦争勃発の危機を突破する唯一の道なのです。
 ロシアのクリミア併合を弾劾しウクライナ東部・南部への侵攻に反対するとともに、米・欧の干渉・介入に反対しよう! 〈米―中・露の核軍事力増強競争反対!〉の旗高くたたかおう!
 すべてのみなさん! 来る四月二十四日、首相官邸・アメリカ大使館を包囲するデモにともに起ちあがろう!(四月十四日)
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